中小企業は事業を進める中、金融機関から借入するケースが多くあると思います。特に、新型コロナウイルス感染症が発症した時期には、多くの事業者が金融機関より借入をしたと予測されます。当社は、返済時期の先送り措置などがありましたが、昨今、借入金返済等の費用負担で財務上の問題を抱え、経営改善を考える経営者の方は多いのではないでしょうか。
このような状況において、活用すべき制度として「経営改善計画策定支援事業(405事業)」があります。この制度は、専門家の支援を受けながら、金融支援を伴う経営改善が進めると共に、金融機関に対する借入金のリスケジュール相談を行うことが可能となります。
経営改善計画策定支援事業(405事業)とは?
経営改善計画策定支援事業(405事業)とは、本格的な経営改善を行う中小企業等を対象とした国の支援制度です。国が認定した経営革新等支援機関の支援を受けながら経営改善計画を作る場合、専門家に支払う経営改善計画策定費用およびモニタリング(伴奏支援)等の一部が補助されます。
通称「405事業」と呼ばれているのは、2013年3月の事業開始時についた予算額が405億円であったためです。
この経営委改善計画支援事業(405事業)の支援を行う認定経営革新等支援機関とは、中小企業支援に関する専門的知識と一定の実務経験を有する法人もしくは個人として、国に審査・認定された機関のことです。商工会議所や商工会といった中小企業支援団体だけではなく税理士や公認会計士、弁護士、民間コンサルティング等の専門知識と実務経験を保有し、認定支援機関となっています。
早期経営改善計画策定支援事業との違いは?
405事業と似ている制度に「早期経営改善計画策定支援事業」があります。
早期経営改善計画策定支援事業とは、基本的な経営改善を行う中小企業等を対象とした支援制度です。通称は「ポストコロナ持続的発展計画事業」で「ポスコロ事業」の略称とされています。
経営改善計画策定支援事業(405事業) | |
---|---|
対象事業者 | 金融機関借入等により財務上の問題を抱える事業者 |
金融支援 | 必須 |
補助費用 | 費用の2/3(通常枠の上限は300万円) |
モニタリング期間 | 計画策定後3年間 |
早期経営改善計画策定支援事業 | |
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対象事業者 | 経営改善計画を必要とする事業者 |
金融支援 | 必須ではない |
補助費用 | 費用の2/3(通常枠の上限は25万円) |
モニタリング期間 | 計画策定後1年間 |
経営改善計画策定支援事業(405事業)の概要
経営改善計画策定支援事業(405事業)は、経営改善計画の支援を目的とした「通常枠」と、事業再生計画等の支援を目的とした「中小版GL枠」があります。通常枠と中小版GL枠では支援内容に異なる点があるため、申請前に確認が必要となります。
■経営改善計画策定支援事業(405事業)の対象事業者(中小企業)
対象事業者は、申請要件をすべて満たす必要があります。
- 借入金の返済負担等により財務上の問題を抱えている
- 自社の力のみでは経営改善計画等の策定が難しい
- 経営改善計画策定支援を受けることで金融機関からの支援が見込める
上記の要件をすべて満たす場合でも、下記の団体は対象外となります。
- 学校法人
- 社会福祉法人
- 一般社団法人
- 一般財団法人
- 公益社団法人
- 公益財団法人
- 農事組合法人
- 農業協同組合
- 生活協同組合
- 有限責任事業組合
- 特定非営利活動法人
■支援金額・支援対象費用
経営改善計画策定支援事業(405事業)の支援対象となる費用項目と各補助率・上限額は、下記の通りに定められています。
通常枠 | ||
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支援対象費用 | 補助率 | 上限額 |
DD・計画策定支援費用 | 2/3 | 上限200万円 |
伴走支援費用 | 2/3 | 上限100万円 |
金融機関交渉費用 | 2/3 | 上限10万円 |
詳細は、下記URLにて、ご確認下さい。
04_03.pdf (meti.go.jp)
中小版GL枠 | ||
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支援対象費用 | 補助率 | 上限額 |
DD費用等 | 2/3 | 上限300万円 |
計画策定支援費用 | 2/3 | 上限300万円 |
伴走支援費用 | 2/3 | 上限100万円 |
経営改善計画策定支援事業(405事業)を利用する流れ
■認定支援機関への相談
経営改善計画策定支援事業(405事業)を利用するために、まず認定支援機関を見つける必要があります。認定経営革新等支援機関を見つける方法としては、下記が考えられます。
- 取引金融機関に紹介してもらう
- 中小企業庁が提供する認定経営革新等支援機関検索システムで検索する
- 最寄りの中小企業活性化協議会に問い合わせる
- 顧問税理士等に相談する
- 知人からの紹介
認定経営革新等支援機関の選択は、自社の業種・事業内容に強く、さらに計画策定能力が高い機関をおススメします。さらに、事業改善までの長いみちのりを一緒に伴奏支援してくれかが重要となります。同じ方向を向いて目標に向かって、一緒に進んでくれるか?を見極める必要があります。
株式会社Animatoは、認定経営革新等改善等支援機関の認定を受けています。経営改善計画にいては、経営計画、財務計画、アクションプラン等の策定にといてチームを組んで対応させて頂きます。豊富なコンサルティング実績を活かし、事業者様の経営改善計画を支援します。
まずは、お気軽にお問合せ下さい。
中小企業活性化協議会の利用申請
経営改善計画策定支援事業(405事業)の利用申請を行うために、認定支援機関と連名にて申請を行い、申請に必要な申請書類・添付書類を中小企業活性化協議会に提出します。
さらに、経営改善計画策定支援事業(405事業)は金融支援を伴う経営改善を目的としているため、借入している金融機関の連名も必要となります。
経営改善計画策定支援事業(405事業)の策定
認定経営革新等支援機関による資産査定および経営状況の分析を行い、経営計画、事業計画、財務計画などの経営改善計画、金融機関に対する計画提案となるバンクミーティング調整などけの支援サポートを行います。経営改善計画の策定後は、計画の実行に必要な金融機関すべてから「金融支援についての同意」の取得が必要となります。
sme-guideline_leaf.pdf (zenginkyo.or.jp)
経営改善計画策定支援事業(405事業)の申請
経営改善計画策定支援事業(405事業)は、中小企業が経営改善計画(405事業)行う際に認定経営革新等支援機関へ支払う費用の一部が補助される制度です。中小企業・小規模事業者が利用することが可能な制度となります。
株式会社Animatoは認定経営革新等支援機関として経営改善計画策定の支援を行ております。ご相談は、全国規模で承ります。対面、オンライン面談にて行わせて頂きます。お気軽に、お問い合わせください。