
「中東情勢が引き金となった原材料費の高騰で、経営が苦しい…」そんな東京都内の中小企業を対象に、東京都中小企業振興公社が「令和8年度 中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業」の第1回募集を開始しました。助成率4/5・上限2,000万円という強力な支援内容です。本記事では、申請要件・申請対象者・助成対象経費を網羅的に解説します。
| 項目 | 内容 |
| 助成率 | 助成対象経費の 4/5 以内 |
| 助成限度額 | 2,000万円(千円未満切捨て) |
| 助成対象期間 | 交付決定日から最大1年間 |
| 申請受付期間 | 令和8年7月17日(金)〜 7月31日(金) |
| 書類審査 | 令和8年8月〜 |
| 面接審査 | 令和8年9月24日(木)〜 10月9日(金) |
| 交付決定予定 | 令和8年10月下旬 |
| 申請方法 | jGrants(電子申請のみ)※ Gビズ IDプライムアカウントが必要 |
| お問い合わせ | TEL:03-5244-4260(平日9時〜17時) |
▌ 目次
- 1. 事業の目的・背景
- 2. 申請対象者
- 3. 申請要件(取組内容)
- 4. 助成対象経費
- 5. 審査プロセス・スケジュール
- 6. よくある申請ミス・注意点
- 7. Animatoの補助金伴走支援サービス
1. 事業の目的・背景
中東情勢の緊迫化による原油価格の上昇は、原材料・燃料・物流費の高騰を招いています。価格転嫁が進みにくい中小企業では収益悪化が深刻化しており、これは地政学リスクという外的要因であるため、企業の自助努力のみでは対応に限界があります。
そこで東京都中小企業振興公社は、原材料費の縮減や価格転嫁等に向けた取組を実施する中小企業に対し、設備・システム等の導入に係る経費を緊急助成します。
対象となる取組例
- 建設現場での塗料の使用量を削減する機器の導入
- 不良品を早期発見し原材料の歩留まりを向上させる検査装置の導入
- プラスチックから紙容器へ切り替えるための機器改良
- インクの在庫ロスを削減する発注管理システムの構築
◆ 対象外・注意事項
・申請者の事業内容との関連性が薄い取組
・法令改正への対応など義務的な取組
・単なる老朽設備の維持更新
・単なる原材料の代替のみの取組
2. 申請対象者
次の(1)〜(7)すべての要件を満たす事業者が対象です。
(1)中小企業者の規模要件
対象法人形態:株式会社・合同会社・合名会社・合資会社・有限会社・個人事業者
| 業種 | 資本金 または 従業員数 |
| 製造業・情報通信業・建設業・運輸業・その他 | 3億円以下 または 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 または 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 または 100人以下 |
| 小売業・飲食業 | 5,000万円以下 または 50人以下 |
※ 大企業が発行済株式の1/2以上を単独保有、または2/3以上を複数保有、役員の1/2以上を大企業が兼務する場合は対象外。
(2)所在地要件
- 法人:本店(実施場所が都内の場合は支店でも可)の登記が東京都内にあること
- 個人事業者:納税地が東京都内にあること
実施場所が都外でも申請可(本店が都内登記の場合):神奈川・埼玉・千葉・群馬・栃木・茨城・山梨
(3)収益悪化要件(次の①〜③のいずれか)
- ① 直近決算期の営業利益率が前期決算期と比較して減少していること
- ② 次期決算期の営業利益率が直近決算期と比較して減少することを見込んでいること(月次試算表による算出が必要)
- ③ 直近決算期において営業損失を計上していること
(4)取組の実施場所要件
申請内容が、申請者が所有または賃借する本社・事業所・工場等において取り組まれること。
(5)〜(7)その他の要件(すべて必須)
- 同一テーマ・内容で他の公的助成を受けていないこと
- 事業税等を滞納していないこと
- 過去5年間に助成事業等で不正等の事故がないこと
- 民事再生法・会社更生法による申立て等がないこと
- 暴力団関係者・風俗関連業・ギャンブル業・霊感商法等を営んでいないこと
- 助成事業の実施に必要な許認可を取得し、関係法令を遵守していること
◆ Animato 確認ポイント
収益悪化要件(3)は直近決算書・月次試算表の内容次第で該当パターンが変わります。当社では申請前に要件充足チェックを無料で実施しています。
3. 申請要件(取組内容)
本事業の支援対象は「原材料費の縮減や価格転嫁等に向けた取組」に限定されます。取組内容の妥当性・実現可能性・緊急性が審査で厳しく問われます。
単なる設備の老朽更新や法令対応、事業内容と無関係な取組は対象外です。取組の目的・効果を事業計画書に具体的に記載することが採択のカギとなります。
◆ Animato 伴走支援ポイント
「どの取組が対象になるか」の見極めと、審査4視点(効果性・必要性・妥当性・実現可能性)を押さえた事業計画書の策定支援が当社の強みです。
4. 助成対象経費
助成対象経費は9区分に分類されます。各区分の対象範囲・注意事項を正確に理解することが、採択後の経費管理でも重要です。
| 経費区分 | 対象例 | 上限額 | 単独 申請 |
| 原材料・副資材費 | 鋼材、機械部品、電気部品、化学薬品、試験用部品等 | — | ○ |
| 機械装置・工具器具費 | 製造機械、計測・検査機器、金型、治具等(単価税抜5万円以上) | — | ○ |
| 機器・システム改良費 | 既存設備の省エネ改良、制御プログラムの改修・アップデート等 | — | ○ |
| 委託・外注費 | 開発・試験、試料の製造・加工・分析・鑑定等 | — | ○ |
| 設備等導入費 | 設備・備品購入費、設置工事費、搬入・据付費等(単価税抜5万円以上) | — | ○ |
| システム等導入費 | システム構築・改修、ソフトウェア・HW導入、クラウド利用等(単価税抜5万円以上) | — | ○ |
| 専門家指導費 | 外部専門家への謝金・交通費、外部研修受講料等 | — | × |
| 販路開拓経費 | Web制作・印刷物・PR動画・広告費・展示会出展小間料等 | 500万円 | ○ |
| その他経費 | 上記に属さない取組に直接必要な経費(単価税抜5万円以上) | 100万円 | × |
① 原材料・副資材費
取組に直接使用・消費する原材料・副資材・部品等の購入費。購入品は必要最小限とし、助成事業中に使い切ることが原則。残量や使用履歴が分かる受払簿の作成も必要。
◆ 対象外・注意事項
・助成事業終了時点での未使用残存品に係る経費
・販売用の製品や材料費
・単なる原材料の代替のみの経費
② 機械装置・工具器具費
取組に直接使用する機械装置・工具器具等の新規購入・リース・レンタル費。単価税抜5万円未満の物品は対象外。リース・レンタルは助成対象期間内の分のみ対象。
◆ 対象外・注意事項
・単価税抜5万円未満の物品
・自社以外に設置する機器
・機器導入に係る操作説明・研修費
③ 機器・システム改良費
自社保有の既存設備・機械装置・ソフトウェア等を、原材料費縮減・生産性向上・省エネ化等を目的として改良する費用。改良前後の写真や仕様書等による確認が必須。
◆対象外・注意事項
・自社に所有権が帰属しない機器の改良
・自社で機器を改良する際の経費
・販売製品そのものの改良を目的とするもの
④ 委託・外注費
自社で直接実施できない取組の一部を外部事業者に委託する費用(仕様書等で内容を具体的に指示できるもの)。
◆ 対象外・注意事項
・試験結果報告書に最終的な不備があった場合の経費
・技術開発・改良要素を伴わないデザイン・翻訳費
⑤ 設備等導入費
取組に直接必要な設備・備品等の購入費および設置工事費。単価税抜5万円未満は対象外。直接仮設費(足場・養生費)、搬入・据付費、撤去・処分費等も対象。
◆ 対象外・注意事項
・デザイン費・共通仮設費・一般管理費
・人件費(法定福利費除く)・維持管理費・保守費
・設計費・消防等への申請費
⑥ システム等導入費
取組に直接必要なシステム構築・ソフトウェア・ハードウェア導入・クラウド利用等の費用。ライセンス契約は助成対象期間内(最長1年分)のみ対象。導入先は申請者の事業場所に限る。
◆ 対象外・注意事項
・要件定義等のコンサルティング費用・仕様書作成費
・システム・ハードウェアの設計費のみの場合
・パソコン等の汎用品の購入費
⑦ 専門家指導費(単独申請不可)
外部専門家から専門技術等の指導・助言を受ける費用(謝金・交通費・外部研修受講料等)。ただし、他の経費区分と組み合わせた申請が必要。
◆ 対象外・注意事項
・顧問契約先からの指導・助言
・申請手続への助言・書類作成代行
・タクシー代・ガソリン代・宿泊費
⑧ 販路開拓経費(上限500万円)
原材料高騰対策の取組を市場に展開・PRするための経費。以下9種類が対象。
- (1)自社Webサイト制作・改修費:ページ構成・デザインの全体的変更を伴う改修のみ対象
- (2)印刷物製作費:取組を掲載したチラシ・カタログ等の印刷委託費
- (3)PR動画製作費:展示会・YouTube等での公開を目的とした専門業者委託による動画制作費
- (4)広告費:新聞・雑誌・バナー広告・SNS広告・リスティング広告等
- (5)出展小間料:対象要件を満たすリアル展示会への出展小間料
- (6)資材費:展示会小間内の装飾委託費・什器リース代・光熱水費
- (7)輸送費:展示会場との間の展示品・資材・配布物の運送委託費
- (8)通訳費:海外展示会開催期間中の会場での通訳委託費
- (9)オンライン展示会出展基本料:リアルタイム商談機能のあるオンライン展示会のみ対象
⑨ その他経費(上限100万円・単独申請不可)
上記のいずれにも属さない取組に直接必要な経費。申請書の「その他経費」シートで履行確認書類の設定が必須。単価税抜5万円未満は対象外。
共通の助成対象外経費
- 直接人件費
- 消費税・印紙代等の租税公課
- 振込手数料・通信費・光熱費・保険料・飲食費等の間接経費
- 土地・建物・車両等の購入費
- テレビ・パソコン・文書作成ソフト等の汎用品
- 現金払い(税抜10万円超の契約)による支払い
- 親会社・子会社・グループ企業等関連会社との取引
- 再委託(主要業務または業務全部の再委託)が行われている場合
助成金申請額の計算方法
助成金申請額 = 各経費項目の助成対象経費 × 4/5(千円未満切捨て)
※ 助成金は精算払い(後払い)です。助成事業の実施段階では、事業者自身が資金を用意する必要があります。
※ 助成限度額2,000万円を超える部分は全額自己負担となります。
5. 審査プロセス・スケジュール
| ステップ | 時期 | 内容 |
| ① 申請書類の提出 | 〜 7月31日(金) | jGrantsにて電子申請。Gビズ IDプライムアカウントが必要 |
| ② 書類審査 | 8月〜 | 専門家による審査(効果性・必要性・妥当性・実現可能性) |
| ③ 面接審査 | 9/24(木)〜10/9(金) | 原則対面。代表者・役員・従業員のみ最大2名まで出席可 |
| ④ 交付決定 | 10月下旬(予定) | 「交付決定通知書」をメール送付 |
| ⑤ 助成事業の実施 | 交付決定日〜最大1年 | 契約・実施・支払をすべて期間内に完了させること |
| ⑥ 実績報告 | 事業完了後1か月以内 | 実績報告書・経理関係書類を提出 |
| ⑦ 完了検査 | 実績報告後 | 公社職員等による現地確認・書類原本照合 |
| ⑧ 助成金交付 | 確定後1か月程度 | 指定口座に振込 |
※ 面接審査日程の変更はできません。9/24〜10/9はいつでも対応できるよう、事前のスケジュール確保をお願いします。
6. よくある申請ミス・注意点
経費の期間外支払い
- 交付決定前に発注・契約をしてしまうと全額対象外
- クレジットカード払いは口座引落日が助成対象期間内でなければ対象外(利用翌月引落しに注意)
- ライセンス契約は助成対象期間内の利用分のみ対象(長期契約は按分が必要)
書類不備による不採択
- 見積書が「一式」表記のみ → 規格・メーカー・型番・単価・数量の内訳必須
- 税抜100万円以上の経費は相見積(2社以上)が必要
- 月次試算表が直近決算期末の翌月から申請月前月末まで揃っていること(収益悪化要件②の場合)
審査で落とされやすいポイント
- 「なぜ原材料高騰の影響があるのか」の因果関係が申請書に明記されていない
- 取組の効果(コスト削減率・利益率改善額等)が数値で示されていない
- 面接審査で顧問・コンサルタントが同席 → 即失格
◆ Animato 伴走支援ポイント
上記のような申請ミスを防ぐため、書類提出前の最終チェックと、面接審査の想定問答・練習サポートも実施しています。
7. 株式会社Animatoの補助金伴走支援サービス
「補助金活用を相談したい」「補助金の要件に合っているか不安」「採択後、どうしたら良いか不安」
そのお悩み、Animatoが解決します!
| 資格・認定 | 内容 |
| 経済産業省認定 | 経営革新等支援機関(認定支援機関) |
| 東京都振興公社登録 | 専門家派遣事業 専門家 |
支援サービス内容(計画策定〜採択後まで一貫サポート)
- STEP1|申請要件の確認・採択可能性の診断(無料)
- STEP2|取組内容の整理・事業計画書策定の伴走支援
- STEP3|必要書類の収集・整理の伴走支援
- STEP4|jGrants電子申請のサポート(画面共有等による入力確認支援)
- STEP5|書類審査対策・面接審査の想定問答・練習
※当日は専門家の同席不可のため、経営者様が自信を持って回答できるよう徹底した模擬面接を実施) - STEP6|交付決定後の伴走支援
- STEP7|実績報告書の伴走支援
申請受付期間:令和8年7月17日(金)〜 7月31日(金) 締切まで日数が限られています。
まずは無料相談から。お気軽に株式会社Animatoまでお問い合わせください。
▌ まとめ
令和8年度 中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業は、助成率4/5・上限2,000万円という手厚い支援内容です。ただし、申請受付期間は7月17日〜31日のわずか2週間。取組内容の選定・事業計画書の作成・必要書類の収集を並行して進める必要があります。
- 都内中小企業(個人事業主含む)で収益悪化の実態があれば申請できる可能性が高い
- 助成率4/5で最大2,000万円を受給できる強力な助成金
- 申請から採択後まで、Animatoが全フェーズで伴走支援
【免責事項・出典】
本記事は令和8年度 中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業(第1回)募集要項(公益財団法人 東京都中小企業振興公社)をもとに、株式会社Animatoが作成した解説記事です。最新情報・正確な内容は必ず公社公式サイトでご確認ください。
公社公式サイト:https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/chuto-kinkyu/index.html



















